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2024/05/18 18:49 |
ポディマハッタヤさん
部屋で教科書の話がふと出て、そこで出てきたのが「ポディマハッタヤ」さん。私は知らなかったんですが、こんな話に登場してたようです。

いっぽんの鉛筆のむこうに
 
 これは、毎日、みんなが勉強をする時にお世話になっている鉛筆です。
 皆さんの教室の落とし物箱で、泣いている鉛筆はありませんか。
 少し短くなったくらいで、まだ書けるのに捨てられている鉛筆はありませんか。
 
 この鉛筆、みんなが作ろうと思っても作れませんね。校長先生も作ることはできません。
 
 では、この鉛筆はどのようにして、作られているのでしょうか。
 
 ここに、「いっぽんの鉛筆のむこうに」という絵本があります。この絵本をもとに、鉛筆のできるまでを少し紹介しましょう。
 
 スリランカのボガラ鉱山で、
 ポディマハッタヤさん達が、黒鉛の固まりを砕いてとっています。この黒い黒鉛は、地下300mも深いところで掘られています。とても蒸し暑く、掘り出すのは大変だそうです。
 このスリランカはこの前のスマトラ島沖地震の津波で大きな被害を受けた国で、日本の北海道より狭く、小さな国です。
 
 この黒鉛と粘土を混ぜて、焼き固めると鉛筆の芯になります。
 粘土は、ドイツやイギリスの国でとられたものが輸入されています。
 
 黒鉛を掘り出している、ポディマハッタヤさんから日本の子ども達への手紙が紹介されています。
 
「私の掘った黒鉛で作られた日本の鉛筆が、勉強に使われ、それが日本の発展に役立っているのをうれしく思います。これからも一生懸命勉強して下さい。」
 
 一方、アメリカ合衆国、シエラ・ネバダの山の中では、
 高さ40メートル、100年はたっていると思われるヒノキのなかまの木が、地響きをたてて切り倒されました。ダン・ランドレスさん達によって、電気のこぎりで切り出されています。ダンさんは、日本の電気のこぎりはとてもいいと褒めておられます。
 
 切り倒された木は、トラックで製材所に運ばれます。
 製材所で皮をむかれた木は、積み重ねて1年間乾かします。
 そして、長さ18.5cmの板にします。これが、鉛筆の軸になるのです。
 
 メキシコの大きなコンテナ船に積まれた、鉛筆のもとになる板は、アメリカの西海岸から太平洋の広い海を越えて日本に運ばれます。運ぶのに12日間かかるそうです。
 
 日本に着いた鉛筆の軸になる木を、船から降ろしてトレーナーに積み替えるのは、日本で働く高橋清志さん達です。大きな機械を自分の手足のように正確に素早く運転する技術を身に付けるには、2年はかかるそうです。
 
 山形県の川西にある鉛筆工場では、大河原恵美子さん達が忙しく働いています。工場に運ばれてきた黒鉛と粘土を混ぜ、1000℃以上の温度で焼き固めて芯を作ります。板には溝を付け、そこに芯を入れて、2つの板で挟んで貼り合わせます。そして、1本ずつ切り離します。最後に、軸に色を塗り、箱に詰めていきます。この工場では、毎日平均142万本の鉛筆を作っているそうです。できあがった鉛筆は、学校の近くの文房具屋さんなどの店に運ばれ、売られます。こうして、ようやくみんなの手にはいるのです。人間は、鉛筆1本すら自分一人では作り出せません。今では、どこの家にもある鉛筆ですが、世界中の数え切れないほどの多くの人の力によって作られているのです。
 
 1本の鉛筆のむこうにある世界を、皆さんは見ることができますか。
                                
出典(「いっぽんの鉛筆のむこうに」福音館書店)
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2006/01/24 22:45 | Comments(0) | TrackBack() | 未選択

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